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出雲崎にある良寛記念館のHPには、良寛さんのすてきなイラストがたくさん載っています。
今日の花菫茶話は、「良寛さんになりたい」と思った、少年時代の話です。
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花菫茶話第二話「良寛さん」
「あら、和尚さん、こんなところにうずくまって、なにしているの?」
「シーっ、声を出しなさんな、子供たちに見つかっちゃうじゃないか」
「えっ、かくれんぼしているんですか」
「そうじゃ、だからほっといておくれ」
「あきれた、日が暮れて子供たちはもうみんな家に帰りましたよ」
「……」
とまあ、こんなやり取りだっただろうか。小学生の頃読んだ『良寛さん』の一節である。
その頃は本の虫で、散々読み散らかしたのだが、いまだにこの一節を呼んだ時の感激が忘れられない。
「大人になったら、良寛さんのようになりたい!」
心からそう思った。なぜ? さあ、それはよくわからない。
高校一年生の時にも似たような感動を覚えた。
サン・テグジュペリの「星の王子様」を呼んだ時だ。
「ゾウを飲み込んだウワバミが、大人には帽子にしか見えない」
そう、冒頭の一節である。大きなショックを受けた。そのとき心に決めた。「ゾウを飲み込んだウワバミに見える大人になろう」、と。
裸の王様とわかっていても見て見ぬふりをする大人、裸が見えなくなってしまっている大人は多い。いや、立派な服を着ている王様が、実は裸同然だということに気づかない大人が多いのかもしれない。
帽子に見えないように73年生きてきた。生きづらい、でも幸せな人生だった。