会報より

花菫茶話 第五話

今日は、おいしいお餅のお話二題です。 花菫茶話 第五話「お餅の縁」 高校生のある日、何の用事だったか、品川へ行った。 用事を済ませ、帰ろうとしたが、小春日和、正月前なのにぽかぽかと暖かい。電車に乗るのが惜しくなった。品川から世田谷の経堂まで、直…

「花菫茶話」第四話「茶碗の一杯」

「花菫茶話」今回も、若き日の回想です。 先生のお父上のことを、私たちは「オヤジ先生」と呼んでいました。とてもダンディーで、すてきな方でした。 「花菫茶話」第四話「茶碗の一杯」 三潴正道 我が家は七人家族、四人兄弟だった。大学の教師とはいえ、父の…

花菫茶話第三話「ミミズの煎じ薬」

第三話は、百歳をこえる長寿でいらっしゃった母上に関するお話です。 煎じ薬 花菫茶話 第三話「ミミズの煎じ薬」 三潴正道 スマホを見ていたら、偶然、「ミミズ一風散」という文字が目に留まった。解熱剤に使うという。それで、はた、と思い出した。子供のころ、…

花菫茶話第二話「良寛さん」

http://www.ryokan-kinenkan.jp/news/index.p2.html 出雲崎にある良寛記念館のHPには、良寛さんのすてきなイラストがたくさん載っています。 今日の花菫茶話は、「良寛さんになりたい」と思った、少年時代の話です。 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^…

花菫茶話  第一話「一本の小菊」三潴正道

五月待つ 祖母は私が高校生の時に亡くなった。20歳代で日清戦争、30歳代で日露戦争、40歳代で第一次世界大戦、60~70歳代で第二次大戦、その間に、息子一人と夫を病気で失った。 終戦後は、麻布にあった家屋敷も売り払い、平屋の一室にこもり、7人家族で共に…

「花菫茶話」由来之「スミレ物語」

筆者前言 これから、当会の創立者であり現在の名誉会長である三潴正道麗澤大学名誉教授のエッセイ「花菫茶話」を、不定期に連載していきます。 今日は、なぜ「花菫」なのか、その由来となったエッセイをご紹介します。 (下の写真は残念ながら麗澤大学ではな…

道教と忍者⑱

カエルの神様「青蛙神」② カエルって不気味? 三重・伊勢市+二見興玉神社+二見蛙 中国において「青蛙神」は多様な効能を備えた福の神でした。 カエルの神様、青蛙神は嫦娥とも混同されますが、月に蟾蜍が居るという伝承については、例えば橘英範が中国におけ…

道教と忍者17―カエルの神様「青蛙神」① 中島 慧

中国でカエルの神様といえばやっぱり「青蛙神(せいあじん)」。今でも幸運をもたらす神様としてこのカエルの置物が売られていたりします。前回、日本と中国でヒキガエルのイメージが違う例として挙げましたが、そもそもこの青蛙神とはどんなものなのか? 傘…

道教と忍者―忍術書と呪術の微妙な関係②―

前回『万川集海』では呪術的な記載が避けられている、と書きましたが思想的な記述はあります。例えば「正心」です。『万川集海』の中でも、草紙類等に登場する忍者のイメージと同様に、忍者は、忍び込んで何かを盗んでくる者=盗賊というイメージはありまし…

道教と忍者―忍術書と呪術の微妙な関係①―

忍術書は大部分が江戸時代の創作です。目的としては、実際に「忍び」の後継を自認する者が「忍び」の価値を高めることで自らの立ち位置も高く置こう、とするものです。 忍者・忍術における一般的なイメージは多分に呪術的であり、また、その宗教的、呪術的イ…

道教と忍者―忍者はなぜ「九字」を切る?―

忍者のイメージは修験者のイメージと重なって形成されてきました。忍者といえば九字。日本では九字の呪法は修験道を代表するものですが、修験道から発展して忍者ともかかわりの深い呪文となりました。この「型」を作ったのが修験道で用いられる「九字の法」…

道教と忍者―修験道との関係について―

忍者・忍術研究において、忍者・忍術の超常性は宗教的なものとの関連から語られることも多く、その際に必ず引き合いに出されるのは、修験道です。修験道を忍術の源流と見るのは通説、とされています。 忍者と修験道の関係について例えば豊嶋泰國は、山伏=山…

道教と忍者―ドロンと消える忍者の起源―

「印を結んで呪文を唱えるとドロンと消える」 忍者と聞いて思い浮かべるのはこのようなイメージではないでしょうか。忍者はフィクションの中でそのイメージを完成させていきました。 忍者イメージの中でも最も重要なポイントは超常的な忍術行使の場面でしょ…