2026-01-01から1年間の記事一覧

花菫茶話 第五話

今日は、おいしいお餅のお話二題です。 花菫茶話 第五話「お餅の縁」 高校生のある日、何の用事だったか、品川へ行った。 用事を済ませ、帰ろうとしたが、小春日和、正月前なのにぽかぽかと暖かい。電車に乗るのが惜しくなった。品川から世田谷の経堂まで、直…

「花菫茶話」第四話「茶碗の一杯」

「花菫茶話」今回も、若き日の回想です。 先生のお父上のことを、私たちは「オヤジ先生」と呼んでいました。とてもダンディーで、すてきな方でした。 「花菫茶話」第四話「茶碗の一杯」 三潴正道 我が家は七人家族、四人兄弟だった。大学の教師とはいえ、父の…

花菫茶話第三話「ミミズの煎じ薬」

第三話は、百歳をこえる長寿でいらっしゃった母上に関するお話です。 煎じ薬 花菫茶話 第三話「ミミズの煎じ薬」 三潴正道 スマホを見ていたら、偶然、「ミミズ一風散」という文字が目に留まった。解熱剤に使うという。それで、はた、と思い出した。子供のころ、…

花菫茶話第二話「良寛さん」

http://www.ryokan-kinenkan.jp/news/index.p2.html 出雲崎にある良寛記念館のHPには、良寛さんのすてきなイラストがたくさん載っています。 今日の花菫茶話は、「良寛さんになりたい」と思った、少年時代の話です。 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^…

花菫茶話  第一話「一本の小菊」三潴正道

五月待つ 祖母は私が高校生の時に亡くなった。20歳代で日清戦争、30歳代で日露戦争、40歳代で第一次世界大戦、60~70歳代で第二次大戦、その間に、息子一人と夫を病気で失った。 終戦後は、麻布にあった家屋敷も売り払い、平屋の一室にこもり、7人家族で共に…

道教と忍者⑯

アイコンとしてのカエル④ 中国と日本における蛙・蝦蟇に対するイメージ、認識の差というものの大きさが良く分かるものとして「青蛙神」があるでしょう。中国おいて青蛙神が扱われたものとして、蒲松齢 『聊斎志異』があり、この中で青蛙神は粗末に扱うと祟る…

道教と忍者⑮

アイコンとしてのカエル③ 中国における蝦蟇・蛙について 蝦蟇の妖術の大元である中国の神話・伝承において、蝦蟇(蟾蜍)・蛙は、月・不死の象徴・薬・富に結び付く存在です。 蝦蟇が伝説化された一つにはその薬効があると思われます。それは「蟾酥」と言い…

道教と忍者⑭

アイコンとしてのカエル② 「ガマ」について 日本の江戸末期に流行した、読本・合巻といった伝奇小説によっておなじみとなった蝦蟇の仙人、蝦蟇の妖術ですが、これらの発想はどこからきたのでしょう? 蝦蟇の妖術は、中国の蝦蟇仙人に着想を得た近松門左衛門…

道教と忍者⑬

アイコンとしてのカエル① フィクションにおいて呪術的な忍術を駆使する超常的存在として登場する忍者は、史実的に描かれる忍者と比べると、評価されにくく、また考察の対象にもなりにくい、ということは以前述べましたが、それと同じように「リアル志向」の…

「花菫茶話」由来之「スミレ物語」

筆者前言 これから、当会の創立者であり現在の名誉会長である三潴正道麗澤大学名誉教授のエッセイ「花菫茶話」を、不定期に連載していきます。 今日は、なぜ「花菫」なのか、その由来となったエッセイをご紹介します。 (下の写真は残念ながら麗澤大学ではな…

道教と民間宗教、そして忍者と武侠

風神雷神 風雨陽光さだめない日々、いかがお過ごしでしょうか。 本ブログの連載、「道教と忍者」をお楽しみいただけていることと思います。 最近日本ではほぼ見かけませんが、半世紀ほど前までは、忍者小説、忍者映画、忍者ドラマ、忍者漫画などの名作が目白…

道教と忍者⑫

忍者ブームの変遷と忍術イロイロ④ 「視覚的なインパクト」と言えば、やはり映画の他にマンガがあるでしょう。「忍者ブーム」分析においても、一連の忍者マンガが対象に挙げられています。 その際に良く代表的作家として肯定的に挙げられるのは、白土三平と横…

道教と忍者⑪

忍者ブームの変遷と忍術イロイロ③ 現在、忍者を主人公にした作品群は、歴史・時代小説の主要な分野の一つとなっていますが、それは昭和30年代後半から40年代後半にかけて、柴田錬三郎『赤い影法師』、司馬遼太郎『梟の城』、村山知義『忍びの者』、山田風太…

道教と忍者⑩

忍者ブームの変遷と忍術イロイロ② フィクションの忍者のみならず、忍者や忍術と言われてイメージされるのは大きく分けて2通りでしょう。1つは呪術的な忍術を駆使する超常的存在としての忍者、もう1つは史実的に描かれる忍者です。フィクションにおいて忍者…

道教と忍者⑨

忍者ブームの変遷と忍術イロイロ① 前回までで3つのキャラクターを「盗むという行為」「妖術という技術」 「正義という精神性」という焦点に合わせて紹介しました。石川五右衛門の物語には庶民の願望が反映されていると考えられますが、このキャラクターに付…

「社畜」という言葉

最近、飛行機に乗って台湾へ遊びに行ってきました。そのとき、機内で映画『長安のライチ』(邦題)を観ました。 楊貴妃のために、遠く嶺南からライチの実を長安まで運ぶ仕事を仰せつかった小役人の奮闘を描いた作品(2025年、大鵬監督)です。 ライチの実 そ…

道教と忍者⑧

「忍者キャラクター」の原型たち③ 猿飛佐助―「正義」の忍者の完成現在、忍者の代表格とされるのは猿飛佐助でしょうが、猿飛佐助はジライヤから誕生したキャラクターです。「悪の主人公」としてスタートしたジライヤが物語進行の都合上、「なし崩し的に」正し…

道教と忍者⑦

「忍者キャラクター」の原型たち② ジライヤ―忍者になった「妖術」使い「ジライヤ」は石川五右衛門とは異なって、完全に架空のキャラクターで「妖術使い」ものに位置付けられます。現在の忍者の「印を結び呪文を唱えドロン」といったイメージはジライヤによっ…

道教と忍者⑥

「忍者キャラクター」の原型たち① フィクションにおける忍者には「盗むという行為」「妖術という技術」「正義という精神性」の3つの焦点がある、と考えられます。そして「呪文を唱えると煙とともにドロン」という忍者・忍術のイメージ形成に大きく影響を与…

ブック&カフェそして中国語翻訳本

東京都清瀬市にて撮影 暦の上ではまさに春爛漫といってよさそうな時期ですが、東京は案外寒いです。 さて、当会は東京都日野市に主たる事務所を置いております。 日野市といえば、いろいろ名所名物もございますが……ごにょごにょ。 その日野市、南平にありま…

添添ちゃんのレベル講座④解答解説編

今日も頑張ろう 今回の問題は以下の一文でした。ちなみに、レベル講座では必ず一文のみ出題するようにしています。 ・相比前4代移动通信技术,5G最重要的变化是从面向个人扩展到面向产业。 まず、模範解答です。 これまでの4世代のモバイル通信技術に比べ、…

添添ちゃんのレベル講座④

添添ちゃん 让你们就等了! 我回来了! 今日はいよいよレベル4です。 以下の文を訳してみてください。 相比前4代移动通信技术,5G最重要的变化是从面向个人扩展到面向产业。 2020年の問題です。 今年日本ではガラケー文化を支えた3Gが廃止になるそうですね。…

本会の「中国ドラマ愛好会」

わが日中翻訳活動推進協会にも、「中国ドラマ愛好会」があります。 去年は、会の中の座談会として11人のメンバーが集まり、中国ドラマについてアツく語り合ったんです。 今日は、そのとき取り上げられた作品を時代劇の部のみご紹介します。 現代ドラマは次回…

道教と忍者⑱

カエルの神様「青蛙神」② カエルって不気味? 三重・伊勢市+二見興玉神社+二見蛙 中国において「青蛙神」は多様な効能を備えた福の神でした。 カエルの神様、青蛙神は嫦娥とも混同されますが、月に蟾蜍が居るという伝承については、例えば橘英範が中国におけ…

『蓮花楼』(日本語版)を読んでみた

こんにちは。 最近Kindleづいていて、いろいろ読んでいます。そういう中で、中国語からの翻訳ものというと『蓮花楼』であります。 これは、而立会の会報(非公開)で知った本なのですが、武侠ファンタジー・ミステリみたいな本です。 謎の主人公が小さな謎を…

最初に読んだ中国語の本は?

最初に読んだ中国語の本(除教科書)は何だったでしょう。 あのね、昔は中国語で書かれた本を入手するのが難しかったんですよ(遠い目)。 新宿の紀伊國屋とか、神保町の内山書店と東方書店とか、たまに横浜中華街へ行ったときお土産屋さんでとか、買える場…

最初に観る中国ドラマは?

最初に観る日本ドラマ? みなさまこんにちは。 昔、アメリカ人の同僚がいたのですが、彼は日本語習得のために日本のドラマを視聴してました。 それが、『水戸黄門』だったのです。 「きいてきいて、これ」 といって、「越後のちぢみ問屋でございます」とか、…

メール学習会のこと

寒さが続くこの頃、いかがお過ごしでしょうか。 肉まんがおいしい季節ですね、ということで、イラストを貼っておきます。 肉まんうまい さて、 而立会の活動の中で、最も長く続いているのが「メール学習会」です。 毎月課題が出て、メールで回ってきます。会…

第17回中日翻訳士認定試験終了

本会会員のための試験、「中日翻訳士認定試験」の話題です。なんと今回で17回めになりました。 4人の受験者があり、うち一人が合格しました。おめでとうございます!

道教と忍者17―カエルの神様「青蛙神」① 中島 慧

中国でカエルの神様といえばやっぱり「青蛙神(せいあじん)」。今でも幸運をもたらす神様としてこのカエルの置物が売られていたりします。前回、日本と中国でヒキガエルのイメージが違う例として挙げましたが、そもそもこの青蛙神とはどんなものなのか? 傘…